【国策防衛銘柄】豊和工業(6203)の銘柄分析

銘柄分析

“国策に売り無し!”

投資を嗜む方は一度は聞いた事のあるフレーズだと思います。この記事ではそんな国策防衛銘柄の穴場?的な銘柄となり得る豊和工業を分析します。

防衛と言ったら、〇〇重工!だけじゃないんだワン

豊和工業の概要

豊和工業とは?

豊和工業株式会社は、日本の多様な産業分野で活躍する総合機械メーカーです。1945年に設立され、愛知県に本社を置いています。また高精度の製造技術や独自の開発能力で知られ、日本国内での産業・防衛分野で重要な役割を担っています。

創業100年を超える縁の下の力持ち的な日本のモノづくり企業だワン

出典: 豊和工業公式HP

事業概要

まずは豊和工業とはどんな企業なのかについて紹介していきます。公式サイトによれば主な事業は以下の4つの事業です。()は売上高に占める比率を表します。

① 自動車やPC等に活用される工作機械事業 (48%)

国内唯一の小銃メーカーとして自衛隊に小銃を納入する火器事業 (29%)

③ 災害時にも活用する特殊車両事業 (15%)

④ 防音サッシ等の建材事業 (7%)

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注目すべきは約3割を占める火器事業です。日刊工業新聞によれば、25年度の自衛隊への小銃の納入を現在の3,000丁から4倍の12,000丁へ増やすようです。売上高の30%を占める火器事業において、単純に売り上げが4倍になると考えればいかに影響が大きいかが分かるでしょう。

豊和工業の強みは?

高度な精密加工技術

豊和工業は工作機械分野で精密加工における高い技術力を持ち、自動車や航空機、電子機器など多岐にわたる産業の要求に応えています。この技術力は、軍事用火器の製造にも活かされ、自衛隊向けの高精度な小銃や部品供給にも貢献しています。
私自身も自衛官時代は豊和の89式小銃にお世話になっていました。最近は20式と呼ばれる新型小銃がリリースされ順次陸上自衛隊の各部隊から納入されています。

出典: 豊和工業公式HP

国内防衛産業における独自性と信頼性

豊和工業は、自衛隊向けの64式や89式、20式小銃を提供してきた歴史があり、日本独自の防衛ニーズに対応できる数少ないメーカーの一つです。国内製造であるため、サポートやメンテナンスが迅速に行える点も強み。
ドローンをはじめとして防衛製品は中国製品の締め出しが始まり、国内メーカー回帰が始まっています。これからも独占的に自衛隊🇯🇵に小銃を納入し続けるのは間違い無いでしょう。

多角的な事業展開

豊和工業は火器事業のほか、工作機械、特装車両、建材といった分野で事業を展開しており、これによりリスク分散が可能です。特に特装車両や建材分野は、防衛産業以外の民間市場にも対応し、事業の安定性と収益の多様化を実現しています。

先述した通り、火器事業だけでなく工作機械、特殊車両事業とそれぞれ参入が容易では無いであろうニッチな領域に事業展開している事は強みとなり得るでしょう。

豊和工業の各種指標

続いて、公式サイトより豊和工業の各種指標を見ていきます。是非投資判断に役立てて下さい。

2024年3月期決算

新中期経営計画(2022年3月〜2025年3月期)において、以下のように発表しています。

今般策定した新中期経営計画におきましては、これまでの安定路線から成長路線に明確に舵を切り、スピード感と戦略性のある経営により、ステークホルダーの皆様に認めていただける企業価値向上の実現を目指します。(豊和工業公式HP)

昨今の我が国の安全保障環境、そして不可逆的な防衛費増大の流れに乗って事業拡大に乗り出す決意が感じられます。

(豊和工業 2024年3月期決算説明資料)

(豊和工業 2024年3月期決算説明資料)

見ての通り、24年→25年度の売上高が➕20%以上、営業利益は95.6%と大幅増が予想されています。営業利益が大幅増の予想ですが既に株価には織り込まれていると思われます。

この後の注目は上記に挙げた小火器の防衛省からの大幅受注により、業績予想の上方修正が行われるかどうかで更なる株価上昇に繋がってくるのでは無いでしょうか?

株価推移

(Yahoo Finance)

国策防衛銘柄という事もあり、既に株価は高値をつけており、10月27日現在はダブルトップをつけた後に下落傾向に有ります。次の上昇傾向になった際に買いたいところですね。

まとめ

防衛銘柄というと三菱重工が話題ですが、かなりの速度で株価が上がってしまったのでこれから参戦するのはなー。。って方は多いかと思います。

豊和工業も例に漏れず、年初から株価は上昇傾向に有りますが防衛省への小銃納入が4倍となった事もあり、これからより防衛銘柄としての価値が高まると感じています。また、中計でも明示しているように安定成熟企業から成長企業への新たなスタートを切ったように感じます。

欧米では防衛企業への投資はESGの観点から敬遠されていましたが、ウクライナ🇺🇦戦争以降は、民主主義を守る為、という大義名分の元で防衛産業への投資が本格化しています。

欧米の流れを周回遅れで繰り返すのが日本🇯🇵です。この流れが日本にやって来るのは間違いありません。その前に仕込むのはありかも。。?

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